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ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

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許可を求める表現

許可を求めるとき――どれが丁寧なの?

「~してもいいですか」と、許可を求める表現には、すでにご存じのCan I~?/Could I~?/May I~?などがありますね。
ここではさらにもう少し踏み込んでIs it all right if I~? Do you mind if I~?という表現について考えてみます。使い方や意味は分かるけれど、よく尋ねられることは、「どれが一番『丁寧』なの?」ということです。
結論から言えば、
May I~?
Could I~?
Is it all right if I~?
Do you mind if I~?

にはさほど「丁寧さ」の違いはなく(ただし使う局面が微妙に異なる場合はあります)、
Can I~? 
は少しカジュアルな表現ということになります。

「丁寧さ」は、「相手の意向を尊重する」ところに生まれます。それともう一つは(同じことですが)「自分の意向は控える」ということです。これが基本!

mayというのはそもそも、「個人的な許可」を求める語です。客観的な状況ではなく、相手個人の意向を伺っている。だから「相手の意向を尊重する丁寧さ」と言えます。


Do you mind if I~? はさらに密接に相手の意向を尊重しています。「相手は嫌かもしれない」ことを前提にしているので、原理的にいえば、相手はより心理的に「断りやすい」ことになり、相手にかかる心理的負担がさらに軽減される表現です。

ただしそれゆえに、Do you mind if I~?を、規則などの客観的な事柄について尋ねるときに用いるのは変です。 May I~は使えます。

Do you mind if I smoke?
   (ここは喫煙可の場所であることは知っているが)たばこ吸っても構いませんか?  
 
      ↑となりに座っている人などに。
Can I smoke here?
    ここでタバコを吸えますか? (≒ここって禁煙じゃないよね?)     
    ↑ 公共の場で係りの人などに 
May I smoke here?
       ここでタバコ吸ってもよろしいですか?
      ↑  上記のどちらでも使えるがCan I ~よりは丁寧。

Is it all right if I~? は、かなり客観的な聞き方ですが、その分「自分の意向は控えめ」に表現しています。このように客観的な聞き方をされると、相手もむしろ「断りやすい」部分があります。そういう意味で、やはり、「相手に心理的負担をかけない」ので、丁寧な表現と言えます。

ただし、自分が明らかに敬うべき相手、学生に対しての教授とか、取引先の偉い人とか、そういう場合は「個人的許可を求める」May I~?やDo you mind if I~?を使うほうがその敬意はこもります。

仮定の意味を含むWouldを用いるとこれらはさらに「丁寧」になります。「もしかして~してもよろしいでしょうか」と、さらに「一歩さがった」ところから尋ねている感じだからです。この場合はif節の動詞も過去形になります。過去形、というのは「一歩後退形」だからです(wouldに対する時制の一致という面もあります)。
Would you mind         if I posed with you?
Would it be all right

       一緒に写真に写らせていただいてよろしいでしょうか?


 許可を求められたときの反応 

もちろんすでにご存じでしょうが、Do you mind if I~と聞かれたら、うっかりYesとか言ってしまってはいけません。してもいいよ、と言いたいなら、Noです。「私が~したら、気に障りますか?」と尋ねられているのですから。

ちなみに、できるだけ普段から、「Yes/No」という語をそれだけで使わないように心がけたほうがよいと思っています。ご存じのように、否定疑問文では日本語の感覚とYes/Noが逆になったりしますよね。

このmindを使った文への返答も、Yes/Noに頼らず、OKであるなら「No problem」と言い、拒否するならとりあえず「I’m sorry」と言えばいいのです。もちろん拒否の場合は理由を少しでも述べておくのが礼儀です。また、
I’d rather you didn’t.    していただきたくありません。
ここで didn’t と過去形を使っているのも、上記の「一歩退き形」だから(& I’d =I would と時制の一致だから)です。

ところで、May I~? と尋ねられても、基本的には Yes, you may.と答えてはいけません。あなたが「エラい人」であるなら別ですが。mayは個人的に許可を与える意味ですから、「うむ、やってもよろしいぞよ」というとてもエラそうな響きになります。

 



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